【第193回】広告費について 2

【前回メルマガの後半】
2. 目標CPAを決定する
LTVを計算したら、次は目標CPAを検討していきましょう。目標CPAとは、新規顧客をひとり獲得するのにいくらまでかけられるのかを表した金額 = CPAの目標値のことなので、ここではCPAを説明しますね。CPAとはCost per acquisition(コスト・パー・アクイジション)の略語で、新規のお客さんひとりを獲得するのにいくらかかったのかを表した金額のことです。日本語では「顧客獲得単価」と訳されます。

そして、CPAは以下の式で計算することができます。
CPA = 広告費 ÷ 新規顧客数
3ヶ月間に使った広告費が48万円、3ヶ月間に獲得した新規顧客が60人なら、CPA = 48万円 ÷ 60人 = 8,000円 ということになります。CPAは小さいほうが費用対効果がよいという判断になります。

目標CPAの考え方・目安
目標CPAは、算出したLTVを考慮しながら赤字にならないように決定していきます。どれくらいにしたら全体の利益を最大化できるか?ということも含めて検討してくださいね。美容室の目標CPAは、LTVの5~15%がひとつの目安です。20%を超えると赤字になる可能性が高いので。

例えば、LTVが6万円なら、目標CPAは 3,000円~12,000円 となります。5%の場合6万円 × 5% = 3,000円、10%の場合6万円 × 10% = 6,000円、15%の場合6万円 × 15% = 9,000円20%の場合、6万円 × 20% = 12,000円、平均顧客単価が 8,000円、材料費が 10%、1年間の平均リピート回数が 5回なら、1ヶ月間あたりの回収額 = 8,000円 × 90% × 5回 ÷ 12ヶ月 = 3,000円 なので、3,000円 × 6ヶ月 = 18,000円 以下という判断になります。

3. 最適な広告費を考える
目標CPAを決めたら、あとは集客したい人数で広告費が決まります。目標CPA 8,000円、1ヶ月間の集客したい人数が30人なら、1ヶ月間の広告費 = 8,000円 × 30人 = 24万円 となります。広告費は費用対効果で判断するが重要です。広告費は費用対効果が適切であれば金額の大小は問題ではありません。重要な指標は費用対効果なので、必ずLTVと目標CPAで判断するようにしましょう。

実際に広告を運用する際は、集客できた人数(CPA)を常にチェックして目標CPAの範囲に収まっているのかを確認しておくことが重要です。他店の情報に惑わされてはいけません。美容室が広告費を考えるときは、決して他店の情報に惑わされてはいけません。はっきり言って、これらに捕らわれると高確率で失敗します。

最適な広告費は、それぞれの経営環境によって違うということを理解しましょう。開業したばかりの美容室は、売上に対して広告費の割合が大きくなって当たり前です。というか、それくらいの積極投資をしなければ先がありません。また、地方に対して都市部の方が、広告費が高くなるのも当然です。商圏の市場規模が違うなら、かけるべき広告費も異なってしまいます。

【まとめ】
美容室の広告費を考えるときは、他店の情報や広告費の大小に惑わされてはいけません。広告で重要な指標は費用対効果です。必ずLTVと目標CPAで判断するようにしましょう。また広告する際には、集客できた人数CPAを常にチェックして目標CPAの範囲に収まっているのかを確認しておくことが重要です。広告費にどれくらい使うのか?ということは極めて重要な経営判断なので、ぜひ冷静に論理的に考えることを意識して行きましょう!

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