【第197回】経営の失敗理由

美容室経営が失敗する理由には、主に下記の問題が考えられます。店舗を維持する資金が足りない!独立開業したてのオーナーさんが失敗する理由の中で1番目の要因は、資金力がないこと、2番目は経営の知識が乏しいからといわれています。美容室を開業するまでに、シャンプー台などの設備購入や内装工事費などに資金の大半をつぎ込んでしまい、オープン後にお店を維持するお金が残っていないというケースがよくあります。

開業後からは、物件賃料や水道光熱費、消耗品費、スタッフ人件費といった固定費が毎月発生するため、それらを念頭に置いた資金力がないと運転資金が手元に残らず、自転車操業が続いてしまいます。開業から1年以内に60%以上、3年以内では90%の美容室が廃業しているという厳しい結果は、大半が資金不足によって起こっているようです。

さらに、独立開業してからの1年間は、90%の美容室が赤字経営に陥るとされています。事業計画書で1年目から黒字になるような計算の場合は、何かを見落としている、または計画自体が無謀な可能性があるため、いま一度見直してみてください。

「商売繁盛」とは?商いがうまくゆき、大いに利益を得ること。商売繁盛の秘訣と大辞泉の解説 にはあるが、具体的に美容室においての商売繁盛とは?通常、美容室経営から得られる利益は、顧客数×客単価×来店サイクル=売上-経費=利益となります。勿論、この利益が重要ですが、この利益がいくら高くても利益だけでは、不安があります。

その不安とは、事業として継続していけることです。一時的に利益を上げて潤っても、それが一生続くとは限りません。将来に対しても永続的な事業が出来ること、これが最重要ではないでしょうか。

通常、美容室の売上というのは、客数 × 客単価 × 来店周期によって決まってきます。その為、どこのお店もいかに客数を増やすか、いかに客単価を上げるか、いかに来店周期を短くするか、という事に重点をおかれてますよね。もちろんアシスタントさんの数も充実していて、セット面の数も揃っていれば上記のやり方が適していると思います。

一般的な美容室のスタッフ1人あたりの生産性=月間売上は60万円前後です。この60万円という数字は一見良さそうに見えますが、そこから固定費や広告費、人件費などを差し引くとほとんど利益が残りません。そこで多くの美容室オーナーでは、生産性を高めようとあの手この手で努力されます。

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ただ、一人サロンの場合だと、1日にこなせる客数が決まっていますし、実は、来店周期が短くなればなるほど客単価が下がるという悪循環に陥ります。なぜ来店周期が短くなると客単価が下がるのかというと、毎月こまめに来店いただく場合、カラーなどは全体染めよりも部分染めですし、メンテナンスがメインになる為、単価が上がりにくくなります。

逆に来店周期が長くなると、久しぶりの美容室のためカラーも全体染め、久しぶりだしケアもして行こうという発想になりやすく、フルメニューのお客様が増え、単価が上がりやすくなります。

例えば、来店周期が1ヶ月の場合、施術に1人2時間、1日4人施術、25日出勤4人×25日=100人なので、1ヶ月に施術できるMAXは100人です。しかも毎月来店してくれると考えると、抱えれる顧客もMAX100人です。客単価1万円だと、月の売上は100万円。100人の顧客を12ヶ月ずーっとまわしていく形になるので、年間売上1200万が上限ではないでしょうか?

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