【第49回】顧客ターゲット
コロナ過のなか、朝ラー「早い時間から営業しているラーメン店」が流行ってきたとかで、テレビの話題になっていますが、私の住んでいる地域にも朝6時30分から夕方3時まで営業しているラーメン店が古くからあり、私も何度も利用しています。
決して綺麗な店ではないのですが、その店に感心することは、ターゲットをシッカリ絞りこんでの店づくり「メニュー、価格、営業時間、人件費、大きな駐車場など」をしている繁盛ラーメン店なのです。
朝からラーメン食べられるお店はなかなかないのですが、それ以外にターゲットを明確にシッカリ絞りこんでいる!そう「ズバリ、トラックの運転手さん」であることに大変感心しております。
ターゲットを絞ることが重要だというと「絞ると顧客が減ってしまう」と心配される方が多くいます。しかし、正しくターゲットを絞ると顧客は減らずに増えます。逆にターゲットを絞らず万人受けを狙うと、顧客は減ってしまう可能性が高いのです。それは、なぜか?
現代では物も情報も溢れており、顧客のニーズ・課題も多様化しています。そんな中で「万人受け」するものなどあり得ないからです。仮に「万人受け」を狙ったものは、結局ポイントがぼやけてしまいます。そして、ターゲットを絞って専門化した競合に負ける可能性が
高くなってしまうのです。
【顧客ターゲットの実例】
18年連続赤字だったハウステンボスが、一年半で黒字転換。その例としてあげたいのが長崎県佐世保市にある「ハウステンボス」。東京ディズニーランドより広い面積を持つテーマパークです。
ハウステンボスのオープンは1992年(平成4年)です。80年代の終わりから90年代は、団塊ジュニアが親になった時代。子どもが多かったので、全国的にテーマパークの建築ラッシュが起きました。ハウステンボスも、その一つです。
この時代にもターゲティングという概念はあったと思いますが、「作れば客が来る」という時代なので見積もりの甘さもあったのでしょう。ターゲットが広すぎた。ハウステンボスは、18年連続の赤字決算を出してしまいました。
再建にあたり最初に行われたのがターゲティングです。朝・昼・夜の時間帯、若者・家族・シニアという客層でセグメントし、アトラクションやイベント別にターゲティングを行いました。これにより、それぞれが感動するプログラムを提供することに成功。
具体例をあげると、今まで全世代に向けていた施設を細分化し、子ども向けには「ゲームの王国」を設置し、大人向けには世界から一流のアーティストを呼び、シニア層には「ハウステンボス歌劇団」によるショーを開催して喜ばせました。相手を思って喜ばせる!というシンプルな方法で、1年半後には黒字という成果を出したのです。ターゲットを設定するコツは実在の人物を思い浮かべる。
ターゲティングとは?ターゲットを決める前には「セグメンテーション」を行う必要があります。年齢や性別・職業・住所・購入履歴などの項目でグループ分けをして、商品やサービスの顧客が市場のどの位置にいるのかを確認していく作業です。セグメンテーションされたグループから「商品やサービスを使って欲しい人」をピックアップ。
その客層がターゲットとなり、販売戦略を立てていくのです。この作業をターゲティングといい、とても重要な作業となります。頑張っても店舗の売上が増えないのは「仕事の順番」を間違えているから。「頑張っているのに売り上げが増えない」
店長やオーナーの悩みは、利益が増えないこと・・・。つまるところは、売上が増えないことの悩みが多いのではないでしょうか?「やることはやっているのに・・・」「他に店でやっていることは全てやってみた」「これが良いと薦められた方法をやっている」それだけ頑張っているのにも関わらず、成果が出ない…。
実は、そういうお店には「ある共通点」があるのです。それは、仕事の順番が間違っている!と言うことなのです。「仕事の順番」とは、店舗ビジネスを成功させるため大原則「方程式」のことです。ご興味のある方は、以下URLの「リーダー育成倶楽部」よりお気軽にご相談下さい。